[レビュー]AKAI Pro MPC Touchレビュー


AKAIPro MPC Touch

AKAIPro MPC Touchレビューです。ライバル製品Maschine シリーズと比較しながらチェックしてみたいと思います。最近はPioneer DJ Sampler TORAIZ SP-16という注目製品も気になりますが、MPC TouchやNATIVE Instruments Maschineなどパッド付き作曲マシンは、DTM界隈では熱いジャンルです。

おなじみの4×4ベロシティ付きパッドに、スマホライクな編集画面が備わったMPC Touchですが、発売から約1年ぐらい経っています。「タッチスクリーン・ミュージック・プロダクション・コントローラー」という触れ込みで登場していますが、今回は、いわゆるバッキバキで打ち込む「指ドラマー」とは視点を変えて、作曲ツールとしてのMPC Touchの能力を探ってみます。

AKAIPro MPC Touchの特長

AKAIPro MPC Touch

MPC Touchは、左側に色分けされた16パッドに、右側に7インチの液晶スクリーンと4つのつまみに大型のロータリーコントローラが備わっています。Maschine MK2では、右側に16パッドがありますが、MPC Touchでは左側にパッドがあります。

7インチ(対角18cm)の液晶パネルは、スマホのように指で操作できます。どんな具合かというと、サンプル素材を指で選択し、選択したサンプルで波形を操作することができます。波形の拡大縮小、トリミング編集は全て指で操作できる(!)ので、とても直感的です。Maschineシリーズの場合、Maschine Studioでも大きめの液晶画面がありますが、操作はノブやボタンで行います。

またタッチパネルでは、MIDIイベントを直接打ち込んだり、2次元FXコントロール機能でリアルタイムにビートリピート、フィルターやディレイなどエフェクトをかけることができます。

インターフェイスを見る感じでは、指で操作することを想定し、画面上のボタン表示サイズも最適な形にデザインされているようです。

AKAIPro MPC Touch

MPC Touchのタッチパネルは、他のMaschineシリーズやPush、Circuitなどにはない機能なので、マウスを使って操作するようなシーケンスソフトにはない、新しい操作感を味わえると思います。残念に思うのは、液晶画面がiPad mini並みだと、より操作しやすいのでは?と思いました(近い将来、発売されるかもしれません。期待!)。

AKAIPro MPC Touchの付属ソフト

AKAIPro MPC TouchにもMaschineシリーズに劣らず、豊富なソフト音源が付属しています。AKAI Proは「エリートコンテンツ・プロバイダ」と称していますが、AIR、CR2、Toolroom、MVP Loops、Sonivox、Prime Loopsという著名なサービスより、20,000以上の音源が提供されているそうです。クオリティは間違いないと思います。20,000以上も音源があると、何の音を選ぶのか、取捨選択〜、というより捨てるセンスが問われるのでは?と思います。

AKAIPro MPC TouchはMPCソフトを操作

AKAIPro MPC Touch

MPC TouchもMaschineソフトウェアと同様、MPCソフトウェアを操作して一曲を仕上げていきます。つまり、PCに接続しないと動作しません!単体で曲を作れないのは、Novation Circuitのレビュー後では少々物足りなく思います。

MPCソフトウェアのインターフェイスは、これまたMashineとそっくりな見た目になっていて、左側にブラウザ、右上にシーケンス、右下につまみ類と16個のパッド、といったシーケンサーの構成になっています。

Mashineソフトウェアと異なる点は、ループパターンを複数作成し、それらを組み上げて一曲を作る、というよりも、CubaseやLogicのように、直線的なシーケンサーになっていることです。

Novation Lauchpad、Ableton Liveのように、ループを組み合わせてライブイベントを行うというよりも、MPCソフトは、MPCの16パッドを使ってガシガシ打ち込んで一曲作りあげるようなソフトになっているようです。

MPCソフトとMaschineソフトですが、そのあたりの方向性が若干違うように思います。DTMNAVIでは、「いかにして一曲を最短で作り上げるか?」を主題に置いているので、MPCソフトの方がMaschineソフトよりも優れているように思います。

AKAIPro MPC Touchの外観

AKAIPro MPC Touch

見た目的に、NATIVE INSTRUMENTSのMaschine Mikroぐらいのサイズかと思っていたのですが、結構でかいです。横幅が41.1cm、縦幅が21.8cm、高さが4.8cmあります。また、重さも2.1kgと、15インチのMacBookProとあまり変わらないぐらいです。

インターフェイスは、2 イン2 アウトのオーディオ、USB端子、MIDIのIN/OUT、フォーン端子とあり、標準的です。

AKAIPro MPC Touch

MPC Touchの音源ファイルの取り扱いフォーマットは、24bit/44.1kHzと多少落ちます。おそらくタッチスクリーンを動かしているOSがスマートフォン用で、仕様的に難しいのでは(Android?)?と邪推してしまいます。ですが、24bit/44.1kHzもあれば十分かと思います。

また、MPC Touchのオーディオ入力を利用することで外部の音源からサンプリングすることが可能です。

AKAIPro MPC Touchで1曲仕上げるには?

AKAIPro MPC Touch

MPC Touchを使って一曲作るには、Mashineと同じように、USBケーブルでPCとMPC Touchを接続し、MPCソフトを立ち上げます。その後、タッチパネルよりスマホのように音源を選択し、パッドにアサインしていきます。

左上、パッドの上にあるAからHまでの8つのパッドバンクを選ぶボタンを押して、どのパッドバンクにどんな音源を組み込むか決めます。例えば、Aにドラム、Bにベース、Cにシンセ、みたいな感じです。アサイン方法は、パネルをダブルタップするだけで、そのままパッドに入ります。むちゃくちゃ便利な機能だと思います。

パッドにアサインした後、Recボタンを押すとトラックシーケンスが動くので、パッドを叩いてドラムループを作成します。

同じようにベースもリアルタイムで打ち込んだり、MPCソフトウェアを使って、新しいトラックにステップシーケンサーで打ち込みます。

その後、タッチパネルの編集画面で細かく編集を加えた後、ソングモードに切り替え、作成したトラックを順番に並べていきます。

トラックは、なんと16個のパッドに順番にアサインされていきます。これらを順番に並び替えたりすることで一曲が完成します。最後にMPCソフトウェアのExportよりオーディオデータに書き出して一曲完成です。

AKAI MPC Touchのまとめ

AKAIPro MPC Touch

駆け足でMPC Touchの機能をレビューしてみましたが、Maschineと大きく異なる点は、リアルタイムレコーディング、音源の編集に重点を置いていることだと思います。そのあたりは、おそらくAKAI MPCシリーズの伝統を引き継いでいるのかもしれません。

Maschineにも音源を細かく編集する機能はありますが、Maschineの場合、PCモニターとMaschineのインターフェイスを行き来しなければ納得いく編集ができないように思います。しかし、MPCTouchの場合は、画期的なタッチパネルがあるため、PCモニターとMPC Touchを行き来するようなストレスは非常に少ないと思います。

その点、Maschineのほうがどっちつかずの中途半端かもしれません。音源の編集にとことんこだわり、リアルタイム入力と作曲に重点を置く場合は、タッチパネルを備えたMPC Touchの方が一歩抜きんでいるように思いました。願うはタッチパネルがiPadなみに大きければ最高なのですが!

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